2008-10-02DMCfun 原作は隔週でコンビニ立ち読みしています。
 原作が1話完結型のギャグマンガなので、それらの中から面白いエピソードを抜き出してうまくつなぎ合わせたかんじ。松山ケンイチはちゃんと役を作っていて良いのだが、根岸の場面ではちょっとやりすぎなんじゃないか。いや、もともと不自然なほどに「オシャレ」に憧れたキモかっこわるさのようなものを持っているキャラクターなのでそれを再現するとああするしかないのかもしれないけど。たぶん松山ケンイチの身長が大きくて根岸に合ってないんだろう。ただクラウザー2世のときは身長はちょうど良いように感じられた。あれが根岸の「本当の姿」なのかもしれないから、キャスティングは正しいのかもしれない。
 映画なので一応ストーリーのようなものはあるのだが、そのために付け加えられた要素は「夢」。自分の才能によってなし得るものが、必ずしも自分の求めるものではない場合人はどうするべきなのか、というテーマがあったような気もするけれど、たぶんそれほど重要じゃない。くだらないお笑いがたくさんあるので恥ずかしがらずに笑おう。大倉孝二の演じるファンと松雪泰子の演じる社長が出てきたら、基本的には笑いどころ。松雪泰子のことは『フラガール』以降大女優だと思っているので、パンツ見せながら「f**k」とか言ってるだけで笑える。Wikipediaによると、あまりに過激な役なのでこの作品について語りたがらないという。それはそうだろうな…。原作ではどう考えても非合法なドラックと思われるようなものを常用しているような描写があるけど、それがなかったのはさすがに年齢制限なしの映画だったからだろうか。ただ使われている言葉は本当に汚い言葉なので、個人的には年齢制限を設けてもいいと思う。小中学生に「…ってどういう意味」と聞かれたら答えたくない。大倉演じるファンに関しては全く事前に期待せず、というか原作にもいるけど別に名前もないキャラクターなのだが、説明者の役割も持っており、しかもそれはツッコミ役のいないボケというポジションもある。彼はDMCの一番のファンのくせに服装は普通なんだよな、ということに映画をみて気がついた。
 松雪泰子ファンと暇な人はどうぞ。
デトロイト・メタル・シティ 1 (1) (ジェッツコミックス)